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トランスクリエーション+ローカライズ

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もしあなたが海外旅行をしたり、休暇を海外で過ごしたり、あるいはただ外国の人と会話しようとしただけでも、言葉の壁を超えるのはとても難しいということに気づかされるはずです。 母国語でさえ、言いたいことを明確に伝えることは難しいのに、他の言語の場合、どれほど難しいか、言うまでもありません。 ましてや、グローバル企業やクリエイターにとって、対象とする特定の聞き手の心にメッセージが響くかどうかで成功が決まるわけですから、問題はさらに深刻化します。

そこで輝くのが、トランスクリエーションの技術です。グローバルなクライアントを持つデジタル企業として、「トランスクリエーション」とは何か、「トランスレーション」とどう違うのか、なぜ大きな違いを生むのか、例文とともにご紹介します。


トランスクリエーションとは?

トランスクリエーションを簡単に説明すると、メッセージの意図、口調、表現、文脈は変えず、別の言語に変換します。 このプロセスでは、言語とその文化的背景を考慮して、自然で説得力のある、新しい伝え方の言語を生み出します。これは文字通り、対象である文化にメッセージが伝わるよう、創造しています。


トランスクリエーション vs トランスレーション?

その答えは、「自由」です。トランスレーションは、原文の単語を別の言語で一致する単語にそのまま置き換えるのに焦点を当てます。一方、トランスクリエーションは、原文のメッセージの背後にある意図とフィーリングに焦点を当てます。トランスクリエーターによって、コンテンツの追加や削除、言い換え、再編成など、名前の通り、クリエーション(創造) する自由が与えられているのです。

トランスレーションが必ずしも、「間違っている」というわけではなく、トランスクリエーションと同じフィーリングやインパクトを常に提供できるとは限らないということなのです。トランスクリエーションの目的は、一語一句すべてを忠実に表すのではなく、インパクト、フィーリング、そして文化的背景を考慮して別の言語へとメッセージを作り出すことです。結果として、トランスクリエーションされたコンテンツは、原文と大きく異なるかもしれません。しかし、注意深く見れば、メッセージそのものとその背景にあるフィーリングは同じなのです。 実際に例を見てみましょう。今年、あるクライアントから、彼らがデザインした伝統的な茶道具の商品ページを、日本語から英語にトランスクリエイトしてほしいと依頼されました。商品のキャッチフレーズだけ、見てみましょう。

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バイリンガル読者のために説明しますと、日本語の原文は下記になります: “飲む時も、しまう時も、美しく”

“飲む時も、しまう時も、美しく”

 

英語に直訳すると、次のようになります:

“Beautiful when you drink and when you put it away”

 

トランスレーションの場合、この時点で出来上がりです。この文章は文法的に正しく、原文の日本語に忠実で、メッセージも伝わります。これで仕事は完了です。

 

トランスクリエーションは、もっと上を目指します。さらに一歩踏み込み、ターゲット言語とその商品自体の文脈を注意深く見極め、それがキャッチフレーズとなるのです。その商品がどんなものかを説明するだけでなく、簡潔で印象に残るものでなければなりません。商品自体は、とてもスタイリッシュかつモダンなデザインであり、色鮮やかです。茶道具として機能的に優れているだけでなく、装飾としても楽しめるようにデザインされており、使っていないときもその空間を美しく、上質に彩ってくれます。

 

そんな思いから、私たちは新しい英語のタグライを生み出しました:

“Beautiful at tea time, beautiful anytime”.

 

原文から大きくかけ離れてなく、客観的に見たときに、このキャッチフレーズの方がはるかに優れているはずです。簡潔、そして印象的であり、その製品が何であるかがはっきりとしています。そして、最も重要である、原文のメッセージとフィーリングを守りつづけているということです。


なぜトランスクリエーション?

誤解のないよう言わせてもらいますと、トランスクリエーションは必ずしも必要だったり、またベストだという訳ではありません。まず第一に、メッセージの意図や思いを伝えるため、トランスクリエーターはインスピレーションに時間を費やします。さらに、クリエイティブなコピーライティングと文脈の慎重な分析が必要なため、トランスレーションよりもコストがかかります。情報提供のみの内容である、メール、お知らせ、スケジュールやその他同じようなメディアなどには、コストのかかるオプションをあえて選ぶ必要はないでしょう。トランスクリエーションが不可欠とされるのは、感情を呼び起こしたり、説得性や芸術性が必要な作品なのです。

 

 

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